構造物を解析するためには、まず「構造物を簡単な力学モデルに置き換える」ことが必要です。
解析という言葉が出ると誰でも難しく感じますが要は、
「基礎的な方程式が組み立てられるように分かりやすい形にする」
ということです。
この時、無視できる要素は削っていき、そうでない要素も計算し易いように都合よく置き換えていきます。
モデル化について、標準的な1層1スパンのラーメンを例にとって考えてみます。
1層1スパンのラーメン構造の場合、柱の質量の半分を床部分に集中させ、
床の質量と合わせて扱うという方法が簡単です。

一般に、柱や壁の質量は、上下に分割し、半分を梁部分に集中させても、
厳密な値と比べて数%程度の誤差しか生じない
為です。

下図のボタンを押して頂くと、モデル化のイメージが再生されます。
今後行う計算は全て、このように力学モデルに置き換えて行っていきます。
また、教科書に出てくる図も力学モデルに置き換えられたものが主になっています。
ですから逆に、モデル化された構造物が出てきたら、
実際の建物を思い浮かべるようにすると分かり易くなると思います。