トラスの応力を求める場合の算式解法としては、各節点における力の釣り合い条件式を用いて求める「節点法」と、任意の部材の軸方向力を求める場合に有効な「切断法」とがあります.「切断法」には「カルマン法」「リッター法」の2つの方法があります.
Lesson14.節点法
 節点法は各節点における力の釣り合い条件式を用いて未知応力を求める方法です.

ここでは図14−1に示すトラスを節点法で解いていきます.
(図14−1)
 

@まず,反力を求めます.

この場合、左右対称の構造物なので反力はピンとローラーで半分ずつ負担します…
           
よって図14−2のように反力が生じることになります.

(図14−2)
A次に任意の節点における力の釣り合いから部材軸力を求めます.この時、重要なのは作用する未知応力(接する部材数)が2以下である節点を選ぶことです. つまり、右の図の場合A、F節点のいずれかになります.B〜E節点においては接する部材数がどれも3つ以上なので選ぶ事はできません.

(1)ここではまず、A点について考えます.

             
力の分解について

 下の図に示す力Fの分力F,F の値は

 

(2)同様にB節点について考えると

             


(3)同様にC節点について考えます

 
 一般に,構造物のある部材(この場合CD材)に対して、形状や荷重も左右対称である場合,応力の値もその部材に対して対称の値を示します.よって、応力図は… (節点記号の○は省略しています)

                       となります
 
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