本卒業設計展には、中部地方の各大学から約90作品が応募され、新井さんと西本さんはその中から最終のファイナリスト8人に選ばれ、公開審査のディスカッションを経て下記の個人賞を獲得しました。
新井花奈さん「Kantaga地区再編計画」:1日目 東野唯史賞、2日目 満田衛資賞
西本帆乃加さん「住まいと商いの井戸端コンデンサー」:1日目 嶋田賞 2日目 榮家志保賞
新井花奈さんの作品は、ウガンダのスラム街の再生計画です。作品では公共が定型的に住宅を建設しそこへ住民が転居するモデルではなく、スラムの住民が地域に集積される廃棄物を原材料として建材を新たに作り、それを用いて自らの住居を建設していくことを助ける形の再生計画が提案されています。構想はスラム・廃棄物・流通など幅広なテーマを横断しながら状況を改善していく内容となっており、一つ一つの提案技術の未熟さやリアリティの弱さはあるものの、全体的な構想の向かう方向は壮大である点が評価されました。
西本帆乃加さんの作品は、名古屋市の長者町繊維問屋街の街区において、昔の「会所」が駐車場などの使われづらい空間となっているのに対し、人と人が出会い立体的に様々な用途を結びつけ交差する場(コンデンサー)を挿入して再生するという計画です。審査員からは、力強い計画・構想と巧みな表現が評価されました。
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