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構造力学Ⅰ > STEP6 変形と応力

部材の変形と応力

力の釣り合いから応力状態を決定することができない場合、梁の変形を同時に考慮した方法を用いて 解析する必要があります。これらの構造物を不静定構造物といい、建築で使用される構造物は、ほとんどが この不静定構造物です。ここでは不静定構造物の変形について解説していきます。

Lesson25. 曲げ変形と曲げモーメントの関係

力の釣り合いと梁の変形を同時に考慮した、梁の微分方程式について理解を深めるために、 右図25-1に示した両端固定で等分布荷重を受ける不静定梁を解いていきましょう。

4階の微分方程式を解くためには、積分を4回行います。このときに得られた積分定数を、 境界条件から決定します。4回積分してみると次式のようになります。

図25-1

Point

荷重Pwを積分すると、せん断力Qせん断力Qを積分すると 、モーメントM
モーメントMを積分すると、たわみ角θ
たわみ角θを積分すると、たわみw
になることを覚えておきましょう。

ここで、Lesson12で示した境界条件より

境界条件より

よって次式が得られる

次に境界条件よりM(x)とw(x)の連立方程式を解く

この連立方程式より

が得られる。これで全ての積分定数を求めることができました。よって…

が得られるので、xに(L/2)を代入すると…


これでたわみの最大値が求められた。次にさきほどの積分定数を代入すると次式が与えられます。

応力図

上の2つの式を用いて応力図を描いていきます。


一般にせん断力の値が0となる点で曲げモーメントは最大になるので…