これまで、部材に生じる応力を求めるのに、断面の形や大きさを考えず一本の線としてかんがえてきました。 しかし、実際には部材の強度、変形は、部材の材質、断面の形、大きさによって異なってきます。 例えば、木材と鋼材とでは強度が異なります。強度の高い鋼材ならば細い部材でも間に合うかもしれませんが、 強度の劣る木材では、太い部材が必要になります。そこでこの項では、断面の単位面積あたりの応力について学んでいきます
右図のように材軸方向の外力Pによる応力Nは断面全体に垂直な一様に生じる。 その断面の単位面積あたりに生じる引張力を引張応力度という。 (外力Pが圧縮なら圧縮応力度)これらの応力度をまとめて垂直応力度という。
部材の断面積がAのとき垂直応力度は記号σ(シグマ)であらわし、次の式で求める。
右図のように外力Pにより断面にせん断力Qが生じつり合っている部材がある。 その単位面積あたりのせん断力をせん断応力度という。
断面積をAとすれば、単純せん断の応力度は、記号τ(タウ)であらわし、次の式で求める。