構造力学について学ぶ前に、構造力学でのいくつかの基本事項について学んでいきましょう。 ここの部屋では、「構造力学」の「構造」に関する基本事項について学んでいく事にします。
構造物とは、外部からの力に耐えるよう、棒状や板状の材を組み合わせたものをさします。構造物のうち、柱や梁など棒状の材で組み立てられているものを骨組といい、骨組を形成する材を部材といいます。 この部材には幅や厚さがありますが、力学の応力解析を行う上で、便宜上、部材断面の重心(図心といいます)を通る線で表示し、これを材軸といいます。
実際の骨組をこうとすると…
力学ではこのように表現します。
骨組を支えている点を支点といいます。(上の図の△の部分も支点です) 支点は次の3つに分かれます。
支持台に対し平行に移動でき回転もできるが,垂直方向には移動できない支点。(反力数 3) ※反力についてはSTEP2で学びます。
水平・垂直に移動ができないが回転だけはできる支点。(反力数 2)
水平・垂直・回転どの方向にも移動できない支点。(反力数 3)
これらの支点を力学では、下のように表現します。
(1)移動支点 | (2)回転支点 | (3)固定支点 |
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部材相互の接合点を節点といいます。節点には次の2つの種類があり、それぞれ下の図のように表現します。
部材同士その節点上で互いの回転は自由であるが,同一の移動をする接合点。
部材同士が,その節点上で互いに同一の回転と移動を起こす接合点
(1)滑節点 | (2)剛節点 |
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または |
構造物は、部材の形状・構成または節点・支点の構造などから、いくつかの種類がありますが、力学の基本を学ぶ上での3大構造物は「梁」・「トラス」・「ラーメン(フレーム)」の3つで、それぞれ下の図のように表現します.
(1)梁(構造物)の例 | (2)トラス構造の例 | (3)ラーメン構造の例 |
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