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耐震工学

CAPTER7 非定常振動

CHAPTER 6 では、一定周期の外力が作用する定常振動を取り扱ってきましたが、次は風や地震などによる非定常(過渡的)な振動を考えます。
まずここではその基礎となるインパルス応答・インデシャル応答について述べていきます。

インパルス応答

ある大きさ P0 で、非常に短い微小時間 ⊿t に作用する外力を、“インパルス”と呼びます。 ほんの一瞬かかる、パンチのような力をイメージしてみると良いと思います。 更に、このパンチ力・インパルスによって生まれる、振動系の変位を“インパルス応答”と言います。
インパルスは“パンチ力”、インパルス応答は“パンチによって移動した距離の変化”と考えて下さい。

地震のような不規則の振動は、この“パンチ力”の積み重なりです。

インデシャル応答

ステップ外力は、一瞬の間に作用する外力・インパルスが連続することで与えられると考えられます。 このステップ外力による応答(変位)をインデシャル応答といいます。 インデシャル応答はインパルス応答を積分することによって求められます。